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なぜあの子は暴言を吐くのか?言語理解から考える

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■ 子どもたちの激しい「暴言」に悩む保護者は少なくありません。しかし、その表出の背景には自己防衛のための大切な情動が隠れています。私たちはその感情を否定せず受容した上で、暴言に頼らない適切な気持ちの表現ができるよう日々支援しています。

■ 暴言が出る子のタイプを言語理解の観点からみると二つのタイプが考えられます。一つは言葉が達者で、独自の正義を突き通そうとするタイプ。大人を言葉で責め立てて説教をはじめ、周囲を逆なでしてさらに怒りが爆発する悪循環に陥ります。もう一つは気持ちを言葉にするのが苦手なタイプです。心の中のモヤモヤをうまく説明できず「バカ」「死ね」といった短絡的な言葉に頼ってしまいます。これでは理由が伝わらず、周囲に誤解されて事態が大きくなってしまいます。

■ 実は、こうした暴言の多くは「防衛反応としてのヘルプサイン」でもあります。そのため、私たちは認知行動療法的なアプローチとして「言葉の置換」を促し、暴言では根本的な課題解決に至らないことを根気強く本人に伝えています。

■ その具体的なスキルが「アイ(I)メッセージ」です。これは心理学に由来する自己表現技法で、「あなたが悪い」と相手を主語(You)にするのではなく、「私は悲しい」「私は嫌だ」と、自分(I)を主語に置いて自らの感情を記述する方法です。

■ 主語を「私」にして「私は今、すごく困っている」と説明する方が、結果として相手の共感を呼び、意思が伝わります。私たち指導員もチーム体制で冷静な環境を保ちつつ、子どもたちの感情調整力の育成を支えていきます。